猫の毛色の遺伝

「三毛猫は基本的にメスである」ということを良く聞きます。 しかし「基本的」という言葉がどうにもひっかかりました。基本的にというからには例外があるはずで、私もそういう例外が存在することは知っていましたがどういうときにオスの三毛猫が生まれてくるのかは知りませんでした。
そこで猫の毛色について調べてみようと思い立ち、いざ調べ始めてみると、調べれば調べるほど疑問点が湧いてきて、自然科学が好きな私としては納得がいくまで調べきってやろうというのがこの調査報告の発端です。

いまでも調査は継続中ですので新しいことが分かるたびにコンテンツを更新しています。完成するのはいつになるのか…。

ネコに関する遺伝子構成

主な表現型に対する遺伝子型を示す。表現型とは遺伝子によってもたらされる実際の毛色、遺伝子型とはその表現型を発現するための遺伝子の組を意味ます。たとえば三毛猫は「ww Oo S-」という遺伝子を持つということになります。

表現型 遺伝子型 備考
野生色 ww o A- B- C- T- ii D- ss L- mm (キジ全色)
白色 W-
茶色(オレンジ) ww O メスはOO, オスはOy
黒色 ww o aa B- C-
二毛 ww Oo ss キジ二毛はA-, 黒二毛はaa
三毛 ww Oo S- キジ二毛はA-, 黒二毛はaa
大虎斑 ww A- tbtb ブロッチドタビー
しもふり ww A- Ta アビシニアン
カラーポイント ww o cscs シャムネコ
銀色(シルバー) ww o A- I-
淡色 ww dd
白斑 ww S-
長毛 ll ペルシアネコ
無尾 Mm マンクス

(・印はその遺伝子の働きを抑えることを表す)

各遺伝子の概略

W (White)遺伝子座

体全体を白くする。

対立遺伝子 W, w
優劣 W > w
上位遺伝子座 なし
下位遺伝子座 L以外のすべて
  • 他のすべての遺伝子に対して上位である。つまりW-であれば必ず体全体が白くなる。
  • WW型(両者が優性)の遺伝子型を持つ場合は、目の色が通常の黄色から青に変化したり、両眼の色が異なる、いわゆる金目銀目となる。またそれだけでなく聴覚障害を伴う場合があります。 文献[6]によると、185匹の白ネコを調査したところ次のような結果が得られたそうだ。
    • 25%が黄色の目で正常聴覚
    • 31%が青い目で正常聴覚
    • 7%が黄色の目で聴覚障害
    • 37%が青い目で聴覚障害

O (Orange)遺伝子座

毛色をオレンジにする。

対立遺伝子 O, o
優劣 優劣無し
上位遺伝子座 W
下位遺伝子座 A, B, I
  • O遺伝子座はX染色体上に存在するため、伴性遺伝である。
  • Oならばオレンジ、oならば野生色になる。野生色とはキジか黒のことであり、A遺伝子によってきまる。以下にAOの組合わせによる毛色を示す。
    • オスの場合
      A遺伝子 O遺伝子 毛色
      OY オレンジ
      A- oY キジ
      aa oY
    • メスの場合
      A遺伝子 O遺伝子 毛色
      OO オレンジ
      A- Oo 茶色とキジ
      aa Oo 茶色と黒
      A- oo キジ
      aa oo

A (Agoute)遺伝子座

毛をアグチパターンにする

対立遺伝子 A, a
優劣 A > a
上位遺伝子座 W, O
下位遺伝子座 (aに対して)T
  • A-の場合、一本の毛の先端と根本が黒になり中間部がオレンジになる。このような毛色のパターンをアグチパターンと呼ぶ。
  • aaの場合は、アグチパターンができずに毛全体が黒くなる(もしO遺伝子があれば”A’遺伝子座の働きは抑えられてしまうので、ノンアグチでオレンジということはあり得ない)。
  • aT遺伝子に対して上位である。

B (Brown)遺伝子座 (Blackと表記する文献もある)

毛色を黒くする

対立遺伝子 B, b, bl
優劣 B > b > bl
上位遺伝子座 W, O
下位遺伝子座
  • B遺伝子はユーメラニンを出す量を決定する。
  • それぞれの遺伝子の組合わせにより発現する色を以下に示す。
    BB
    Bb
    Bbl
    bb チョコレート
    bbl
    blbl シナモン

C (Color Point)遺伝子座

シールポイント・またはアルビノを決定する。

対立遺伝子 C, cb, cs, ca, c
優劣 C > cb > cs > ca > c
上位遺伝子座
下位遺伝子座
  • それぞれの遺伝子の組合わせによる発現型を以下に示す。
遺伝子型 アグチ(A-)の場合 ノンアグチ(aa)の場合
CC, Ccb, Ccs, Cca, Cc タビー
cbcb セピアタビー(暗) バーミーズ(暗)
cbcs, cbca, cc セピアタビー(明) バーミーズ(明)またはトンキニーズ
cscs,csca,cc タビーのシャム シャム
caca, cac 青い目のアルビノ(白子)
cc ピンクの目のアルビノ(白子)

T (Tabby)遺伝子座

タビー模様を決定する

対立遺伝子 Ta, T, tb
優劣 Ta > T > tb; ただしTaTに対して不完全優性
上位遺伝子座 W, a
下位遺伝子座

それぞれの遺伝子の組合わせによるタビー模様を以下に示す。

TT マッカレルタビー
Ttb
TTa マッカレルタビーだが体の大部分の縞がなくなり縞模様は手足や尻尾の部分に限られる。
TaTa マッカレルタビーだが手足や尻尾の縞もほとんど無くなりアビシニアンに近くなる。
Tatb アビシニアン(ティックドタビーとも言う)
tbtb ブロッチドタビー(クラシックタビーとも言う)
  • アグチ遺伝子が有効(A-)のときにタビー模様を発現する。 aaのときにはタビー模様にかかわらず黒になる。
  • A-遺伝型でO遺伝子が同時にあると、オレンジの縞模様・アビシニアン・ブロッチドタビーになる。
  • TTaでは完全にTの性質が失われるわけではないのでTaはTに対して不完全優性である。
  • マッカレル(mackerel)とは鯖のこと。
  • ブロッチド(blotched)とはシミがついたような、という意味。

I (Inhibitor)遺伝子座

毛色をシルバーにする。

対立遺伝子 I, i
優劣 I > i
上位遺伝子座 W, O
下位遺伝子座
  • I-のときに毛色がシルバーになる。これはI遺伝子からできるタンパク質がファオメラニン(オレンジ)が毛で蓄積することを阻害するため。
  • IWOよりも下位である。つまりwwでかつoのときのみシルバーとなる。
  • ファオメラニンが元々ないノンアグチのネコ(aaをもつ)はシルバーにならない。

D (Dense)遺伝子座

毛の色を濃くする

対立遺伝子 D, d
優劣 D > d
上位遺伝子座 W
下位遺伝子座
  • D-のときに濃い毛色(野生型)になる。
  • ddの場合は、毛中のメラニン顆粒が凝集して光の吸収を妨げるため、色が薄くなる(ダイリューション(dilution)と呼ぶ)。
  • D遺伝子はメラノサイトで作られたメラニンを毛が作られる場所まで運ぶのに必要なミオシンというタンパク質の生成に関わる。
  • ダイリュート修飾子Dmはダイリューションが発現するとき(ddのとき)にのみ影響を及ぼす遺伝子座である。
    対立遺伝子 Dm, dm
    優劣 Dm > dm
  • ダイリューションおよびダイリュート修飾子による色の変化を以下に示す。
濃い色(D-) 薄い色・修飾無し(dddmdm) 薄い色・修飾あり(ddDm)
キャラメル
チョコレート ライラック トープ(モグラ(taupe)のこと。茶色がかった灰色))
シナモン フォーン(小鹿(fawn)のこと。淡黄褐色) ?
オレンジ クリーム アプリコット(アンズ(Apricot)のこと

S (Spotting)遺伝子座

体の一部を白くする。

対立遺伝子 S, s
優劣 S > s; ただし不完全優性
上位遺伝子座 W
下位遺伝子座
  • Sは体の一部を白くする。
  • 不完全優性であり、SSの場合は白色部が広くなり、Ssの場合は白色部が腹部や四肢に限られる(参考文献[6]より引用)。

    S遺伝子の影響
    S遺伝子の影響

文献[6]によると、上図のように、体の白い部分が増えていく。
図はネコの体をお腹の側から見たもので、この図からわかるように尻尾の部分に最後まで色が残る。つまり体に色がついているのに、尻尾だけ白いネコというのは存在しない。
たまに漫画やアニメなどで尻尾だけが白いネコを見掛けるが(実際先日某アニメで見た)、資料無しで描いたというのがバレバレである。

またこの図の10番のように、おそらく極まれに白ブチ遺伝子の影響が全身に及んで真っ白になってしまうこともありえるようだ。ただし確率はかなり低いだろう。

L (Length)遺伝子座

毛の長さを短くする。

対立遺伝子 L, l
優劣 L > l
上位遺伝子座
下位遺伝子座
  • L-の場合に短毛の猫となる。
  • llの場合はペルシア猫のような長毛の猫となる。
  • 毛は次のような過程を経て成長する(文献[3]より)。
    1. 成長期
      新しく毛が生えてきて伸びる時期 (ヒトの場合2〜6年)
    2. 退行期
      毛皮と毛幹とのつながりがなくなり、毛乳頭が真皮の奥へと移動する時期 (ヒトの場合2〜3週間)
    3. 休止期
      毛の成長が止まっている時期 (ヒトの場合3〜4ヶ月)
  • 退行期の終わりまたは休止期の始めごろに毛が抜け落ち、再び新しい毛が同じところから生えてくる。
  • 成長期が長いと毛の長さも長くなる。
  • L遺伝子は毛の成長期の長さを調整する。

M (Manx taillessness)遺伝子座

尾を無くする

対立遺伝子 M, m
優劣 M > m
上位遺伝子座
下位遺伝子座
  • M遺伝子は優性の致死遺伝子のため、MM遺伝子型を持つ個体は生まれる前に死ぬ。

Jp(Japanese Bobtail)遺伝子座

尾を丸くする

対立遺伝子 Jp, jp
優劣 Jp > jp
上位遺伝子座
下位遺伝子座

Fd (Folding Ears)遺伝子座

耳を垂れ耳にする

対立遺伝子 Fd, fd
優劣 F> fd; ただし不完全優性
上位遺伝子座
下位遺伝子座
  • Fdは不完全優性であり、優性遺伝子Fdがあるからといって必ず折れ耳になるとは限らない。
    FdFd 折れ耳
    Fdfd 基本的に折れ耳だが立ち耳の場合もある
    fdfd 立ち耳
  • 参考文献[5]によるとスコティッシュフォールド同士をかけあわせても耳が折れるのは30%ほどだそうだ。

三毛猫

三毛猫の概要

毛色を決める色素は、黒い色素であるユーメラニンとオレンジの色素であるファオメラニンの2種類しかないため、三毛猫とはユーメラニンを含む毛とファオメラニンを含む毛とどちらの色素も含まない(白)の毛が同居している猫のことを指す。

ファオメラニンを合成する遺伝子であるO遺伝子座は性染色体であるX染色体上にあるため、性染色体の組合わせがXYであるオスはユーメラニンとファオメラニンを同時に持つことはできない。したがって基本的に三毛猫はメスでなければならない。ただし後述するように例外はある。

X染色体の不活性化

オスの三毛猫

核型異常型

性染色体が通常のXYやXXではなくXXYとなっているパターンである。通常2本しかない染色体が3本という異常な数になっているため、生殖能力はない。

XXYというパターンの場合、Yがあるのでオスになる。さらにX染色体が2本あるので、それぞれにO遺伝子とo遺伝子がのっていれば、オレンジと非オレンジ(黒)が発現する。 つまりオスの三毛猫になる。

XXYのような染色体異常は細胞分裂の失敗によって引き起こされる。 たとえば、減数分裂の際に通常は一対の染色体Xが二つの卵子にひとつずつ分配されるが、まれに一対の染色体がくっついたまま細胞分裂してしまうことがある。これを染色体の不分離と呼ぶ。 その結果「Xを2本もつ卵子」と「Xを一本も持たない卵子」ができる。

これが正常な精子と受精することによりXXXという型の受精卵とXXYという受精卵ができる可能性があり、このXXYのときにオスの三毛猫になる。

性染色体モザイクとキメラ

XXとXYの2種類の性染色体を一匹のネコが持っているパターンである。 このようにまったく別個の染色体を一つの個体中に同居しているものをモザイクと呼ぶ。

これは受精してから数回細胞分裂した2個の細胞(胚)が、なにかのきっかけで融合してしまうことで起こる(正確に言うとこれはキメラと呼ぶ)。

ネコは1回の出産で1匹から10匹、平均すると3匹から4匹程度子猫を生むそうだ。ネコの乳首は8個なので、9匹以上生まれてしまうと乳首をめぐる争奪戦があるのだろうか。 (私はネコを飼ったこともネコの出産に立ち会ったこともないので争奪戦に関しては勝手な想像だが) 参考のため母猫の体内での子猫たちの様子を下の図に示す(文献[4] 119ページより)。

ネコの子宮
ネコの子宮

猫の子宮は人間のように大きな袋ひとつではなく、2本の管状になっているんですね。

そんなわけで同時に複数の受精卵を抱えることができるため、それらが融合してしまう機会がある。

このようなモザイク(キメラ)猫の場合、体の部分(組織)によってXXをもつかXYを持つかが細胞分裂初期に決まるが、生殖細胞を作る部分がXY細胞から発生していると、オスの生殖器を持つ立派なオスになり、ちゃんと子供を作る能力も持っている。 一方、毛根細胞のうちXX細胞を持つものは、オレンジと黒を発現させることになるため、毛色としては三毛猫になる。

突然変異型

基本的にはオレンジ遺伝子を持つオス猫(XYをもちX上にOを持つ)のO遺伝子が突然変異によってoに変化してしまったパターンである。
一度変異してしまうと、その後の細胞分裂では変異が保存されたまま細胞が増殖していくため、これらの細胞群によって黒の毛色が発現する。
個体としては正常なオスなので、生殖能力を持つ。

世界最初のクローン猫CC

アメリカのGenetic Savings and Clone, Incは、2001年12月、世界ではじめてドナー猫の体細胞からクローン猫を作ることに成功した。

三毛猫のクローン
三毛猫のクローン
GSC社のページから画像引用
写真左:ドナーとなった猫”Rainbow”, 写真中:クローン猫”CC”, 写真右:代理母猫とCC

2006年8月17日現在、クローン猫作成料が$32,000(日本円で約350万円)である。高いと思うか、安いと思うか。

ところでこの写真を見て何か気づかないだろうか。
ドナー猫は三毛猫(たぶんメス)なのにもかかわらず、クローン猫は三毛ではなくいわゆる「キジ二毛(白地に黒の縞)」である。 クローニングによってドナーと完全に同一の染色体構成をもっているので当然性別も同一にならなければならず、したがってCCもメスであろう。 それなのになぜCCは三毛にならなかったのか。

これはX染色体の不活性化が鍵を握っている。

CCは受精後まもない胚からではなく、すでに成猫になったRainbowの体の一部の細胞から作られた。すでに個体として完成している成猫の体の細胞では、2本もつX染色体のうちいずれか一方のXが不活性化されているため、働いている方のX染色体にはO(オレンジ)かo(非オレンジ=黒)のいずれかが有効になっている。 CCの場合は非オレンジとなるo遺伝子が作動している細胞からクローンが作られたため、黒のみが毛色として発現したと考える。

GSC社ではCCとは別に、三毛猫ではないドナー猫から3体のクローンを作り出しているが、そのいずれもがドナー猫とまったく同じ毛色であった(こちらのページを参照)。

猫の性格や肉体的特徴の多くは後天的に身につけるものだから、クローンといってもドナーと完全に同一になるわけではないという事実を、はからずも遺伝によって先天的に決まってしまう「毛色」という特徴が異なっていることで示してしまったのは、何か皮肉なものを感じる。

色素(メラニン)

2種類のメラニン

ネコの毛色を決める色素には2種類のメラニンが関与している。

  • ユーメラニン (eumelanin)
    茶から黒を発色する
  • ファオメラニン(フェオメラニンともいう) (phaeomelanin)
    赤から黄色を発色する

メラニンの生成

メラニンの生成の流れを下図に示す。

メラニン生成
メラニン生成

メラニンは、メラノサイト(色素生成細胞)の中にあるメラノソームという小さな袋の中で、チロシンというアミノ酸から複雑な過程を経て合成される。 メラニンの合成にはチロシナーゼという酵素が大きな役割を果たしており、チロシナーゼがうまく働かないとメラニンを合成できない。

メラノサイトの表面には特定のタンパク質を受け入れる穴が開いていて、ここにMSH(色素細胞刺激ホルモン)というタンパク質が付着すると、メラノサイトが刺激されてユーメラニン(黒い色素)を合成するようになる。

一方この穴にアグチタンパクというタンパク質が付着すると、MSHが付着するのを阻害してユーメラニンの合成を妨げ、その結果ファオメラニン(茶色の色素)が合成される。

ところでメラニンはチロシンから作られることに目をつけて、ネコの体内のチロシン量と毛色の関係を研究したアメリカの研究者がいる。

それによると次のような結果が得られたそうである(文献[3]からの孫引き)。

  • 真っ黒の黒ネコにチロシンがあまり含まれていない餌を与えると毛色が赤茶色になった。
  • 妊娠している母猫にチロシンの少ない餌を与えたところ、生まれてきた子猫の色は本来黒のはずなのに茶色になった。

結論としては、十分にメラニンを合成できるためにはネコの餌1キログラム当たりチロシンを4.5グラム、チロシンの原料となるフェニルアラニンというアミノ酸を12グラム含んでいることが必要だそうだ。

チロシンを含む食物 チーズ、タラコ、しらす干し、たけのこ、落花生、大豆
フェニルアラニンを含む食物 大豆製品、乳製品

WikiPedia.ja:キャットフードによると、日本のペットフード公正取引協議会の基準にしたがって以下のような表示をしている餌であれば、チロシンとフェニルアラニンは必要量含まれているようである。

  • 「総合栄養食」
  • 「猫用飼料」
  • 「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める分析試験の結果、総合栄養食の基準を満たすことが証明されています。」もしくは
  • 「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める給与試験の結果、総合栄養食であることが証明されています。」

メラニンの合成毛色

ユーメラニン

Tyrosine → DOPA → dopaquinone → Dopaquinone → leucodopachrome → dopachrome → 5,6-dihydroxyindole-2-carboxylic acid → quinone → eumelanin

Tyrosine → DOPA → dopaquinone → Dopaquinone → leucodopachrome → dopachrome → 5,6-dihydroxyindole → quinone → eumelanin

Tyrosin → DOPAとDOPA → dopaquinoneの合成にはチロシナーゼが必要である。

ファオメラニン

Tyrosine → DOPA → dopaquinone → Dopaquinone + cysteine → 5-S-cysteinyldopa → benzothiazine intermediate → pheomelanin

Tyrosine → DOPA → dopaquinone → Dopaquinone + cysteine → 2-S-cysteinyldopa → benzothiazine intermediate → pheomelanin

Tyrosin → DOPAとDOPA → dopaquinoneの合成にはチロシナーゼが必要である。

参考文献

  1. 野澤謙著, “ネコの毛並み―毛色多型と分布 “, 裳華房, 1996年3月.
  2. ローラ・グールド著, 七戸和博・清水眞澄監修, 古川奈々子訳, “三毛猫の遺伝学 “, 翔泳社, 1997年9月.
  3. 仁川純一著, “ネコと遺伝学 (新コロナシリーズ) “, コロナ社, 2003年8月.
  4. 岩崎るりは著,山秀一監修,”猫のなるほど不思議学 知られざる生態の謎に迫る (ブルーバックス) “, 講談社ブルーバックスB1513, 2006年3月.
  5. 佐草一優監修, “人気の猫種図鑑47―猫の特徴や性格を知って、触れ合う “, 日東書院, 2005年12月.
  6. Carolyn M. Vella, et al, “Robinson’s Genetics for Cat Breeders and Veterinarians “, Butterworth Heinemann, 1999.
  7. 佐々木裕之著, “エピジェネティクス入門 三毛猫の模様はどう決まるのか “, 岩波書店, 2005年月.
  8. J.F.クロー著, 木村資生・太田朋子訳, “遺伝学概説 “, 培風館, 2005年9月.
  9. 大島泰郎監修, “生物 “, 実教出版, 2005年9月.
  10. デイヴィッド・ベインブリッジ著, 長野敬・小野木明恵訳, “X染色体―男と女を決めるもの “, 青土社, 2005年7月.

旧ページでいただいたコメント

  • 大変興味深く拝見させてもらいました。我が家では、父方の曽祖父がブラウンタビーで、それ以外の先祖はすべてシルバータビーのアメリカンショートヘアの母親 & 白地にポツッとコイン大の黒ぶちが一つだけついている和野良ネコ との間に出来た仔猫が3頭産まれました。白地にブラウンタビーのオス・白地に黒(よく見るとシルバーの縞がうっすら入っている)のメス・大部分が白地で、背中に個体の1/5程度の大きさのシルバータビー柄の模様つき でした。何故こうなるのか、いろいろとネットサーフィンしてこちらに辿り着きました。僅かでも、サンプルになればと思ってコメントさせていただきました。オスの素性が分からないのでたいしたサンプルではないと思うのですが。 遺伝の不思議さ面白さを感じています。 — まり 2010-11-02 (火) 21:34:23
  • 大変勉強になりました。三毛猫のクローンがキジ斑になってしまうということに驚きました。ノンアグチのオレンジはないということですがその説明が今ひとつわかりませんでした。ユーメラニンとフェオメラニンの形成と関連付けてもう少し詳しく書き直していただければと思いました。 — とおる 2013-08-27 (火) 13:03:22

投稿者: けむしろう

プログラミング、サーバ構築、電子工作、旅行が好きです。

“猫の毛色の遺伝” への 2 件のフィードバック

  1. はじめまして、猫の毛色の決められ方に興味があり検索していてここに辿りつきました。
    専門的で私には難しかったですが勉強になりました。筒状の子宮の図を見て、我が飼い猫は拾った時に子宮に膿がありすぐ摘出せねばならず結果所謂去勢手術をしたのでどのような毛色の子が産まれるかなと見る機会が無くなってしまったことが悲しく思いましたが。
    猫の毛は、背中から色バケツをかけたような形になる、(なので背中が白くお腹が黒い毛色はない)と聞いたのですが本当ですか?

  2. コメントありがとうございます。飼い猫さんの手術は悲しいですね。
    文献6のp.148によると、白い部分はお腹から背中に向かって広がっていくとの記述があるので、その噂は本当っぽいです。
    === 引用 ===
    As the amount of white increases, the white extends up the sides and appears on the head and hind paws. From this point onwards, white is spreading all over the animal, breaking up the remaining colored areas on the back into spots of decreasing size.
    ==========

    +++ 拙訳 +++
    白の量が増えるにつれて、白い領域はわき腹に拡大し、その後頭と後ろ足に現れる。これ以降、白は動物全体に広がっていき、背中の他の残りの色の部分はサイズが縮小した斑点となっていく。
    ++++++++++

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